こんにちは!Benchmark Emailのカスタマーサクセス担当のYurikoです。Benchmark Emailでは月に2回ニュースレターを配信しており、その担当をしています。

「メールマーケターYurikoの挑戦」は、ニュースレターの開封率やクリック率を上げるために、様々な角度で実施している検証と結果をご紹介するシリーズです。

前回の記事はこちら:メールマーケターYurikoの挑戦「件名に絵文字を入れると開封率は上がる?」編

前回の検証では絵文字が開封率に影響するかについてテストを行いましたが、今回は「件名の長さ」について検証を行いました。

件名の長さは開封率に影響するのか?

件名はメルマガの開封に影響する重要な要素です。
弊社でも最も多くA/Bテストをしているのが件名で、本シリーズ記事でも第8回と第9回では、【】や絵文字を入れた時の検証結果をお届けしてきました。

今回の検証内容は、「件名の長さによって開封率が変わるのか」です。
シンプルで簡潔な件名と、キーワードをより多く含んだ件名では、どちらのメルマガ方が開封されやすいのでしょうか?

件名の長さについては、ユーザー様からも時々ご相談をいただくことがあるため、今回は弊社のニュースレターの場合はどうなるのか、A/Bテストで検証をしてみました!

短い件名と長い件名でA/Bテストをしてみた

今回行った件名のA/Bパターンはこちらです。全部で4回の検証を行うことにしました。
どの言葉が開封率の差を生んだか結果の分析がしやすいように、まずは短い件名を作成し、それをベースに補足のキーワードを付け足す形で長い件名を作成しました。

■1回目
A(短い):メルマガデザインで大切な3つのポイント
B(長い):メルマガデザインで大切な3つのポイントと注意点とは?事例もご紹介

■2回目
A(短い):「スマートコンテンツ機能」が登場。
B(長い):「スマートコンテンツ機能」が登場。文章を自動作成してみよう!

■3回目
A(短い):メルマガ事例紹介!旅行・観光業界必見!
B(長い):CVに繋がる魅力的な6種類のメルマガ事例を紹介!旅行・観光業界必見!

■4回目
A(短い):リードを顧客に変えるメールとは?
B(長い):メルマガ登録者を顧客に変えるウェルカムメールの作り方!件名のポイント・事例も紹介

1回目と2回目では前半の内容を統一し、後半にキーワードを追加しました。
情報量が多いものとシンプルなものでは、どちらの方が「メールの中身を見よう」と思ってもらえるか気になりますね。

また、3回目では後半部分は同じ内容で揃え、冒頭にキーワードを追加してみました。
左から右へ目を通される件名では、冒頭にどんなキーワードが入っているかが重要です。そのため、このテストは1・2回目よりも大きな数値の差が出るのではないかと予想をしていました。

最後の4回目では、長さを変えるだけでなく、メインのキーワードである「ウェルカムメール」を長い方の件名だけに入れてみました。短い件名には「ウェルカムメール」を入れない代わりに、シンプルに興味が沸きそうな内容にまとめました。

皆さんは、短い件名と長い件名でどちらが開封されやすいと思いますか?

検証結果

それでは、さっそく各A/Bテストの検証結果を見てみましょう。
開封率の結果は、それぞれ以下の通りとなりました。

A(短い) B(長い)
1回目 34.9% 34.6%
2回目 34.1% 34.1%
3回目 32.0% 31.7%
4回目 32.6% 32.1%

※ニュースレター配信から1週間経過後の数値です。

この通り、全ての検証において開封率に差はほとんど見られず、どの回も同じような数値となりました。開封率だけではなくクリック率もチェックをしていましたが、どれも1%未満の差に収まり、有意な差は見られませんでした。

3回目や4回目のように、冒頭のキーワードや全体を大きく変えてみてもここまで差がつかなかったのは、意外な結果でした。
今回の検証結果から、弊社の場合は「件名の長さを変えてもメルマガの効果には影響がない」ことが分かりました。

<検証結果から推測できること>
・補足のキーワードを沢山入れても、開封率は上がらない
・件名を短くしても、開封率が下がることはない
・件名は長さよりも、読者を惹きつける要素があるかが重要である

※上記はあくまでも今回の検証によって推測されることであり、全てのメルマガに当てはまるものではありません。

また、購読者との関係性がある程度確立できている場合(購読者がメルマガを読むことを習慣化している場合)は、件名に関わらず開封してもらえることが多いです。購読者と良い関係性を築くためにも、毎回の配信で読者の求めるコンテンツを送り続けることが重要です。

件名の長さを変えてA/Bテストをする際のポイント

本記事をご覧いただいた上で件名の長さのA/Bテストを行ってみたい方へ向けて、ご注意いただきたいポイントを2点お伝えします。

ポイント①全く異なる内容の件名にはしない
差が生じた時に、「件名の長さ」によるものか「件名の内容」によるものか判断が難しくなります。短い件名をベースに長い件名を作成することで、何によって差が生まれたか分析がしやすいのでおすすめです。

⭕️いい例)
A:メルマガ事例紹介!旅行・観光業界必見!
B:CVに繋がる魅力的な6種類のメルマガ事例を紹介!旅行・観光業界必見!

❌よくない例)件名の内容が異なっている
A:旅行・観光業界必見!メルマガ事例紹介!
B:CVに繋がるメールのデザインとは?効果的なCTAの置き方をご紹介!

ポイント②BtoCなど、スマホでメールをチェックする読者が多い場合は前半のキーワードを変えて検証をする
スマホで表示される件名の文字数の目安は18〜20字です。スマホの読者が多い場合は、長くても冒頭の20字以内のキーワードを変えてテストを行いましょう。

(Gmailアプリの場合)
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(iPhoneのメールアプリの場合)
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自社の場合はどうなるか気になる方は、上記ポイントを意識しながらA/Bテストを試してみてください。

最後に

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が少しでも皆様のメルマガ運用やA/Bテストのヒントになれば幸いです。

今後も弊社ではニュースレターを用いた様々な効果検証を行っていきます。皆様の参考になりそうな検証結果は随時公開していきますので、次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。

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著者情報:

by 山本 百合子