こんにちは!Benchmark Emailのメールマーケティングアドバイザーの山本です。

みなさんは、メルマガを配信する時間と曜日をどのようにして決めていますか?せっかく作ったメールですから、開封・クリック・購入などの効果が最大限に出る時間に届けたいですよね。

メルマガを配信する時間と曜日に迷っている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

開封・クリック・購入などの行動に繋がるメルマガの配信タイミングは?

顧客が落ち着いてメールを読める時間や、メルマガを読んだあとで行動に移しやすい時間など、生活の中で情報収集に時間を使えるタイミングでメルマガを送るといいでしょう。

このタイミングは読者の生活パターンによって異なるため、どんなメルマガでも使える”正解”というものは、じつはありません。以下のステップで仮説を立てて、最後にテストを行うことが必要です。

1.読者の行動時間や、調査データをもとに、効果的な配信時間と曜日の仮説を立てる

2.配信時間と曜日の候補を決める

3.A/Bテストで検証する

そのためには、「どんな人に向けてメールを送っているのか」を知っていることが大切です。読者のペルソナをお持ちでない方は、こちらのブログを参考にしてください。
関連記事:メルマガを読むのはどんな人?読者像(ペルソナ)のつくり方とは?

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1.読者の行動時間や、調査データをもとに、効果的な配信時間と曜日の仮説を立てる

読者がメールを開いてくれそうなタイミングを推理して絞り込んでいくための、3つのヒントをお伝えします。

1-1.読者の行動時間を調べる

読者である顧客のサイトアクセス、購買、来店といった行動が多く起こっている時間や曜日を調べて、そのタイミングのを狙ってメールを送るという方法があります。

ECサイトやBtoB企業であれば、Google Analyticsでアクセスやコンバージョンが多い曜日と時間をチェックします。レストランであれば、予約の電話が多い曜日と時間を調べてみましょう。

そこから逆算して「どのタイミングでメールを読むと、次の行動に移したくなるだろう?」と想像します。

a. ウェブサイトへのアクセスや、予約電話をしてほしい場合
サイトアクセスや予約電話であれば、メールを読んですぐに行動に移しやすいはずです。アクセスや電話が特に多いタイミングの、少し前を狙ってメールを送ってみるといいでしょう。

b. 来店をしてほしい場合
来店が多いタイミングに合わせて、お店のことを思い出してもらいましょう。週半ばにメールを届けておけば週末の予定に組み込んでもらえるかもしれません。また、直前の金曜夜や、当日の朝も効果的かもしれません。

c. 購入が多いタイミングが決まっている場合
定期的に必要になる商品や、売れるタイミングが決まっている商品の場合は、それに合わせてお知らせをすると効果的です。

このように、適切な配信タイミングの予想を立ててみましょう。

1-2. 調査データを参考にする

十分な顧客情報がない場合は、調査による平均データを参考にします。

メルマガが開封されやすい時間の調査データ

当社調査によると、メルマガを読む時間帯は、仕事用アドレスでは「12時~15時台」プライベート用アドレスでは「21時~23時台」が最も多い回答でした。これは日本のメルマガ読者を対象にした調査結果です。

「Q.-メルマガを読むのはどの時間帯が多いですか?最も多い時間帯をお選びください。」

メルマガを読む時間帯は?

関連記事:メールマガジン購読状況調査 2023年度版

仕事用アドレスについて、他のデータも参考にしてみましょう。CRMツールを提供するSuper Office社による2023年の調査では、10時13時が開封率が最も高いそうです。

プライベート用アドレスに対して、夜にメルマガを送る場合に参考にできるデータもありました。総務省の「令和3年版 情報通信白書」によると、最もインターネットが使われている時間帯は21時台22時台だそうです。

顧客データから配信時間を決められない場合や、他の時間も試してみたいときには、こうしたデータを参考にするのもいいですね。

メルマガが開封されやすい曜日の調査データ

産業によって開封されやすい曜日が異なるため、曜日については純粋に顧客データから考えるのが一番良いでしょう。

米国のメール配信サービスCampaign Monitor社による2022年の調査では、以下の通りの結果となりました。

– Campaign Monitor社の調査(A)

開封率 22.00% 21.80% 21.80% 21.70% 21.60% 20.50% 20.30%

曜日による開封率の差はあまり大きくありません。これは私の予測ですが、様々な産業のユーザーがいるために平均値を取るとこのようになるのでしょう。メールマガジンは何曜日に配信しても結果が変わらないというわけではなく、メールの内容や配信先によって適した配信曜日が異なるのではないかと予想します。

その根拠として、前述のSuper Office社による調査では、以下のように土日の開封率が低い結果となっています。理由として、この会社がCRMツールであることからBtoB配信を行うユーザーが多いことが考えられます。会社用のアドレスに配信するBtoBメルマガを元にした調査では、自然と平日の開封率が高くなるのではないでしょうか。

– Super Office社の調査(B)

開封率 21.22% 21.26% 21.00% 20.90% 21.10% 17.50% 17.90%

逆に(A)の調査では平均開封率の差が小さいことを考えると、当然、平日よりも土日のほうが効果的な産業もあるということが想像できますね。

調査結果を参考にするときはこうした背景に気をつけて、常に読者のことを念頭に置いておきましょう。

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1-3. 読者の生活スタイルから、配信時間と配信曜日を考える

顧客データや調査結果から配信時間を決められない場合は、読者の生活スタイルから予想するしかありません。

この章では、配信対象を大きく4つに分けて、その生活スタイルをお伝えします。

配信時間4タイプ

ちなみに、まだ読者像が定まっていないという方は、こちらの記事を参考にしてください。

・関連記事:メルマガを読むのはどんな人?読者像(ペルソナ)のつくり方とは?

BtoBのメールマガジンの場合 – ①ビジネスパーソン向け

■ 配信時間
日本ビジネスメール協会「ビジネスメール実態調査2020」によると、ビジネスパーソンの半数以上は1日に10回以上メールを確認するそうです。となれば「メルマガを見かけたときに、開いて読む余裕がある時間はいつかな?」と考えるのがよさそうです。リフレッシュした状態のときや、業務が落ち着いている時間を狙ってみましょう。

  • 会社への出勤途中にスマートフォンで会社のメールを見る8時台
  • 出社直後の9時台
  • 昼休みに入る12時台
  • 午後の仕事を始める13時台
  • 一旦業務が落ち着く夕方の16時台

■ 配信曜日
特別な狙いがない場合は、休日前後の月曜と金曜はいったん避けておき、火曜〜木曜の配信から始めてみるのがいいでしょう。

BtoCのメールマガジンの場合 ビジネスパーソン向け

■ 配信時間
同じビジネスパーソン読者でも、勤務時間を狙うBtoBメールの場合とはちがって、BtoCメールでは自由時間を狙います。

  • 会社への出勤途中である8時
  • 昼休みに入る12時
  • 退勤後の18時
  • 夕食を終えた20時以降
  • 休日の場合は、10時以降、午後の時間、夕食後〜就寝前

■ 配信曜日
メールの内容によりますが、BtoCであれば休日に近い月曜・金曜もはじめから候補に入れていいでしょう。自分が読者になったつもりで受け取りたい曜日を考えてみます。

BtoCのメールマガジンの場合  – ③専業主婦・主夫向け

■ 配信時間
家庭で家事や育児を行っている方をターゲットにするときは、そうした仕事が落ち着いているタイミングを狙います。

  • 朝食と昼食の間である10時〜11時
  • 子供が帰ってくるまでの14時〜16時
  • 夕食を終えた20時以降
  • 休日の場合は、10時以降、午後の時間、夕食後〜就寝前

■ 配信曜日
こちらも、自分が読者になったつもりで受け取りたい曜日を考えてみます。休日か平日かで迷う場合、まずは休日vs平日で比較し、そのあとで土曜vs日曜の比較など曜日を絞り込むといいかもしれません。

BtoCのメールマガジンの場合 – ④学生向け

■ 配信時間
学生の場合は、学業以外にもアルバイトを入れているなど、自由時間に強い個人差があります。そう考えると、共通して一番開封されやすいのは就寝前かもしれません。

(例)

  • 通学中の8時〜10時台
  • 昼休みの12時台
  • アルバイトが終わり就寝前の21時〜23時

■ 配信曜日

こちらも、自分が読者になったつもりで受け取りたい曜日を考えてみます。

2.配信時間と曜日の候補を決める

さて、開封・クリック・購入などをしてもらいやすい配信時間と曜日について、ある程度絞り込むことはできましたか。
実際に配信してみる時間と曜日の候補を決めましょう。

(例)金曜から土曜にかけた週末の夜に購入が多いECショップの場合

  • 配信時間は17時か21時
  • 配信曜日は金曜か土曜

候補が決まったら、A/Bテストで実際に比較してみましょう。

3. A/Bテストで試そう

A/Bテストを行うときは、その際は以下の4点に気をつけましょう。

  • 基準にする指標をあらかじめ決めておく(開封率 / クリック率 / 購入金額 など)
  • 比較項目は1つだけにする
  • A/Aテストを行い、テスト結果が有意か判断できるようにする
  • テストは複数回行う

*A/Aテストとは、条件を揃えたメールでA/Bテストを行い、どの程度の誤差が発生するか計測するためのものです。例えばA/Aテストで2%の差が出るリストの場合、本番のA/Bテストの差が2%以内の場合は誤差ということになります。A/Aテストは半年に1回ほど行うといいでしょう。

(例)第2章で例に出したECショップの場合

①金曜の17時と、金曜の21時で比較する
Aメールを金曜17時に送り、同じ内容のBメールを金曜21時に送って比較する。

②勝った時間で、金曜と土曜で比較する
Aメールを金曜に送り、同じ内容のBメールを土曜の同じ時間に送って比較する。

ちなみに、Benchmark EmailのニュースレターでA/Bテストを行った際は、2種類の配信タイミングでどちらも同程度の開封率を得ることができました。効果的な配信タイミングはいくつかあるでしょうから、勝ち負けがつかないこともあります。
関連記事:メールマーケターYurikoの挑戦「配信時間を変えてみた」編
Benchmark Emailのニュースレターでは、さらに効果的な配信タイミングを見つけるため、今後もテストを続ける予定です。

 

おわりに

配信タイミングを決めるためのヒントは、このようにたくさんあります

仮説を立てたら、ぜひA/Bテストで検証をして、自社にぴったりなタイミングを見つけてください。

*本記事は、2021年9月に公開した記事をアップデートしたものです。

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著者情報:

by 山本 美智