こんにちは。遠藤です。Benchmark Emailを利用しているユーザーの方に、お話を伺うインタビューシリーズ。今回お話を伺ったのは、株式会社かまわぬ PR担当の佐藤様です。

株式会社かまわぬのメール施策概要

株式会社かまわぬ

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メール配信を行っているサービス:かまわぬのECサイト
対象:かまわぬのお客様
主な配信コンテンツと頻度:新商品の紹介など (隔週配信)

注染のてぬぐいを販売する「株式会社かまわぬ」

株式会社かまわぬは、注染で染められた「てぬぐい」を中心に販売しております。直営店の運営事業、卸売事業、EC事業などの事業を展開しております。

━どのような用途でメルマガを使われていますか?

メインは新商品の紹介と商品訴求をしてECサイトへの集客につなげることです。

ほかには社内報として従業員・スタッフに向けたお知らせを配信しています。単にテキスト形式で送っても読んでもらいにくいため、HTMLメールで紙面掲載情報などを共有しています。

━メルマガ運用はお一人でされているのですか?

一人でメルマガの企画・構成・作成・配信までをやっています。メインはオンラインストア内のコンテンツの企画や施策、集客施策です。デジタル広告、Google広告の配信も、私が担当しています。

メルマガの最終チェックは、オンラインストア事業部のチーム内でしています。

ユーザー層とリスト取得方法

━メルマガの読者はどのような方々でしょうか?

弊社のお客様は、女性が8割くらいで、メルマガの読者も女性の方が多いです。年齢層は40〜50代です。1987年に弊社のブランドがオープンした当時からのお客様が、いまもメイン客層となっています。

読みものがお好きな方が多く、BenchmarkEmailのクリックマップレポートを見ると、メルマガも隅々まで読んでくださっているようです。

━もともと店舗で購入されていたお客様もECサイトを利用されている?

そういった方も多いです。コロナ禍前まではオンライン販売はしておらず、店舗通販しかしていませんでした。私たちが扱っている「注染」のてぬぐいは、染める環境によって、色の出方やデザインの輪郭などが変わってしまいます。

そのためオンラインで販売することは、リスクが大きすぎるということで、不確実性の要素が高い商品についてご理解を頂いている方を中心にカタログを販売しFAXや電話で注文をいただくスタイルを取っていました。

コロナ禍でオンライン販売に踏み切り、いまでは遠方の方だけでなく、首都圏のお客様もご利用頂くことが多くなりました。

━メルマガをはじめたのは、いつ頃ですか?

ECサイトを立ち上げたときは、とにかく商品を掲載して、出荷して届けるというラインを組むのに精一杯でした。1年ほど経って落ち着いてから「そろそろ集客施策もやってみたら?」という話がでて、メルマガをスタートしました。2024年でメルマガをはじめて約3年ほどが経ちました。

━メルマガの読者は、どのように集めていますか?

スタート当初は既存のお客様にDMをお送りしたり、ブランドサイトに掲載をしたりしました。現在は、ECサイトで購入された方にお送りしているほか、ECサイト上にメルマガ会員登録フォームを設置しています。

配信コンテンツ

メール1:新商品の紹介など

配信頻度:2週に1回程度
内容:新商品の紹介、特集、使い方など

株式会社かまわぬ_メルマガ1

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株式会社かまわぬ_メルマガ2

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━メルマガの構成はテンプレート化していますか?

メルマガの構成は2パターンを用意して配信をしています。手ぬぐいを通して季節感を暮らしに取り入れることを提案しているのでメルマガの冒頭に、季節の景色の画像を入れています。

例えば、梅雨の時期だと代官山店に毎年綺麗なあじさいが咲くので、あじさいの成長過程を紹介して、お店に立ち寄りたくなるような要素を入れてみたり、「そろそろ暑くなってきましたね」「梅の実もなってきましたね」のように語りかけたりして「親しみやすさ」を出しています。

その次はピックアップ商品。メルマガでしか話していないような、商品制作の裏話を載せています。その後が2種類に分かれていて、人気商品ランキングにしているときもあれば、使い方や習わしをお伝えするレクチャー系と、それに合わせた「おすすめの商品」が並ぶときもあります。

メルマガの最後は、イベントのお知らせや、ブランドサイトで月に1回配信しているコラム「かまわぬ手帖」のお知らせを載せる構成にしています。

運用と設計について

メルマガはECサイトへの流入を増やすプラットフォーム

━SNSとメルマガでは内容はわけていますか?

分けています。メルマガはECサイトへの流入を増やすためのプラットフォームにしたいので、例えば「季節のおすすめ」をピックアップしてご紹介したり、お正月には水引飾りというお正月飾りをいつ飾るのか、なぜ飾るのかという「豆知識」を入れたりしています。

ほかにはSNSで発信した内容やストーリーズでとったアンケートをデータ化して、まとめた上で、メルマガに反映させています。例えば「今、てぬぐいを何枚持っていますか?」「てぬぐいを買いたくなるときはどんなときですか?」というアンケートをとって、その結果を編集して、メルマガに掲載しています。

株式会社かまわぬ_アンケート

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━掲載する情報は、どれぐらい先まで計画をされていますか?

長期的な計画はざっくりと決めています。ただし商品在庫との兼ね合いがありますので、あえて細かくは決めていません。二十四節気に準じて、ピックアップするものを大まかに決めておくという感じです。

━商品の予告をすることはありますか?

最近、送るようになりました。アンケートで「次、いつ発売日なのか知りたい」というご意見を多く頂いたことをきっかけに、「次は、こういうものを、何月頃に発売する予定です」と載せるようにして、お客様に気持ちを高めていただくようにしています。

株式会社かまわぬ 佐藤様

株式会社かまわぬ 佐藤様

ROASは平均1633%!メルマガを配信すると売上が2倍に!

━メルマガの効果は、どれくらいでていますか?

半期で18回配信で、メルマガ経由でECサイトで購入したことによるROASは平均1633%となっています。社内でも「本当?」と驚いているのですが、Benchmaril Emailのアナリティクスタグを使いながら、Googleアナリティクスで追っているので、間違いないと思います。

開封率も49%以上、クリック率は13%以上と、いい数字になっています。

これらの理由は、客層とメルマガがマッチしているというのが、一番大きいかなと思います。メルマガを配信した日に売り上げが平均の2倍くらいにドンと上がります。

メルマガはすぐ反応が頂けるので、目に見えて成果がわかりやすいです。自分自身のモチベーションにもなりますし、いずれ自分の業務を引き継ぐときも、これをモチベーションに頑張ってほしいなと思っています。

━メルマガでチェックしている数字はありますか?

開封率やクリック率を見ています。開封率が低かったときは、何が駄目だったのかは、レポート機能で見るようにしています。いまは配信が不定期になっているのですが「やっぱり、金曜日が良かった」とか「月曜日は駄目だった」など、曜日ごとの数字も含めてトータルで判断しています。

お客様が親しみやすいメルマガを配信して売上につなげる

━メルマガを作るときに決めていることはありますか?

メルマガのタイトルには「かまわぬメールマガジン」と先頭に入れて、そのあとに季節に合わせて作るようにしています。新商品が出たときは新商品情報とか、コラボのアイテムが出たときはコラボの情報とか、買う前の注意事項をそこに入れたりなど、タイトルは変えるようにしています。

━メルマガの内容でこだわっていることはありますか?

メルマガでは親和性、親しみやすさをテーマにしています。ブランドサイトだと、カジュアルすぎるかなという内容でも、メルマガなら載せることができます。

私自身、イベントや店頭に立っていると「いつも読んでいます」と積極的に声をかけてくださる方が非常に多いのと、「こういう情報が欲しいです」とECの備考欄に書いてくださる方もいらっしゃって、ありとあらゆるところから「お客様の声」が集まってくるので、お客様と近しい目線でメルマガの内容が作ることができていると思っています。

例えば、商品のデザインとか、つくり方に関することで、表にあまり出していないことに対して、皆さん、すごい興味を抱いていらっしゃいます。そこで、デザイナーの「こぼれ話」として「実はこういうところを工夫しています」とか、「最初、図案通りの色が再現できるか分からなかったけど、実際に染めたら期待以上の仕上がりだった」といった「商品の裏話」をメルマガで載せるようにしています。

「こぼれ話」を通じて、これまで気づかなかった商品の良さに改めて気づいていただけて、その日だけ、取り上げた商品の売上がパンと上がったりするんです。

ノーコードでHTMLメールを作ることで外注コストを削減

━ECサイトで使われているサービスでメルマガ配信はされていないのですか?

私たちがECサイトに使っているサービスのメルマガ機能でHTMLメールを配信するには、コーディングの知識が必要です。テンプレート作成を外部に依頼するとコストが大きくなってしまいますし、その後、なにか起きたときに自分たちでコーディングの修正をするのは難しい。でもテキストメールでは絶対に読んで頂けない。実際にテキストメールも試してみたのですが、集客も伸びないし、購入率も悪かったんです。

簡単にHTMLメールを作りたくて「何か良いメール配信システムはないですか?」と周りに聞いたときにBenchmarkEmailを紹介されて以来、ノーコードでHTMLメールが作れること、デザインが自由自在で融通が利くことが気に入って使い続けています。外注するより圧倒的にコスト削減になっています。月のランニングコストを考えても、メルマガのコストは十分にカバーできています。

━メルマガ業務で効率化するために、なにかされていますか?

BenchmarkEmailは配信したメルマガの複製・コピーができるので効率がいいです。新たにセッティングをしなくてもいいので、時間の削減ができています。過去に反応がよかったメルマガを、改めて一から作るのは大変ですが、コピペで作ることができるのは、弊社のような人材が限られている会社では非常に助かっています。

ほかにはアンケート機能やLP機能も使ったことがあります。不定期でInstagramのインスタライブや、「かまわぬラジオ」という声だけの配信をやっています。そこでお便りを募集するときにアンケート機能を使ってお便りを集めました。BenchmarkEmailは知識がなくても、ブランドと統一感のあるデザインを作れるので、便利です。

メール配信システム,メルマガサービスの無料登録

まとめ

株式会社かまわぬは、1987年の創業から続くお客様とのよい関係が、佐藤様の「お客様が親しみやすいメルマガ」によって強化されることで平均ROAS1633%という驚異的な数字につながっているのでしょう。

BtoCのECサイトにおいて、お客様に合わせたメルマガが大事であることが、よく分かる事例です。

限られた人手でのメルマガ運用であっても、メルマガによってECサイトへの集客や売上につなげることができる。これはECサイトでメルマガを担当している方のモチベーションUPにもなりますね!

著者情報:

by 遠藤 聡

iBound代表。社員数30名以内の小規模企業のデジタルマーケティングやECサイト運営の業務サポート、コンテンツマーケティングのサポート、企業研修。UdemyでWebマーケティング関連のコースを提供中(受講者数は2万人以上)【著書】1時間でわかるSEO対策(技術評論社)