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中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第8回:具体的にどのようにユーザーを追いかけていくか?
今回は前回お話したユーザーごとの行動解析(ミクロ分析)内容を具体的にしていきます。メールマーケティングにおいては、配信リストそれぞれに対して、できるだけOneToOneに近い形でメール配信を行っていけるかが重要になります。 しかしそれを具体的にはどうやって実現すればよいのでしょうか?前回の記事をご覧になっていない方はまずこちらをご覧ください。 → 中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第7回:サイト全体のアクセスをひとくくりに見るだけではなく、個別のユーザー分析が重要 また、初めての方は、まずは連載の最初からご覧ください。 → 目次:中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 それを踏まえて今回以降は 1. メール配信の開封状況やクリック状況を把握するには? 2. メールアドレスに対して、情報を紐付けるには? 3. 相手の情報や開封状況に応じて、リストを細分化するには? 4. それぞれのユーザーがサイトにアクセスした後にどんなページの遷移をしたかを追うには? などについて、お伝えしていきます。是非一つでも実践に移してみてください。 今回はこの中の1. メール配信の開封状況やクリック状況を把握するには?です。 1.メール配信の開封状況やクリック状況を把握するには? まず最初に配信したメールの開封状況や、そのメールの中にあるリンクのクリック状況をいかにして把握するかです。 開封状況の測定 メール配信の目的は、主としては見込み客を育成するために、他のメディアに買い手を送り込むことにあります。そのためには I. 相手が一体どんな事を知りたくてメールを読んでいるかを知り II. 送ったメールによって、その興味が喚起されたかを把握する という2つが重要です。 どちらが欠けてもうまくいきません。最初の(I)は、そもそも送った相手がどんなことに興味を持っているか知るために必要ですし、後の(II)は興味をもったけれども、それを満足させそしてさらなる興味をひけたかどうか、です。(I)と(II)が両方満たされないと、集客には繋がりません。ここの解析が重要です。...
April 4, 2015
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第7回: サイト全体のアクセスをひとくくりに見るだけではなく、個別のユーザー分析が重要
今回は引き続き、メールマーケティングのステップについて追いかけていきます。前回までで、以下の図の「リンクのクリックなどのアクション」のところにおいて、一体どんな指標を見て、全体のパフォーマンスを計測し判断すべきかという内容でした。 連載の中でずっと出ている以下の図の「サイト内を閲覧する」の部分に当たります。 まだご覧になっていない方は、前の記事を先にご覧ください。 → 中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第6回:メールから集客したユーザをどうコンバージョンに結びつけるか? また、初めての方は、まずは連載の最初からご覧ください。 → 目次:中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 では今回は、それとは別の観点「ユーザーごとの行動解析(ミクロ分析)」という内容です。 一般的なアクセス解析ツールで見るような、サイトへのアクセス全体の数字を見て、全体として判断するような解析手法とは異なり、ユーザー1人ひとりの行動に着目して、改善点を発見する助けとする手法です。 メールマーケティングにおける「ユーザーごとの行動解析(ミクロ分析)」を考える前に前提となる、一般論としての「ユーザーごとの行動解析(ミクロ分析)」を押さえておきましょう。 1. 全体を見る「マクロ分析」と個人にスポットを向けた「ミクロ分析」 Googleアナリティクスに代表されるような、一般的なアクセス解析ツールは、サイトに来た人のデータを、基本的には全て十把一絡げにして見せます。こういった分析を一般的には「マクロ分析」と呼びます。 マクロ分析とは? ではマクロ分析とはなんでしょうか?それは「集計・統計」によるデータを元に解析する手法です。例えば、アクセス数がこれだけあり、直帰率がこれくらいで、平均滞在時間が…、あるいはあるページには何人来て、どこから来たのかという詳細情報など、一般的なアクセス解析ツールで見ることができる分析結果のほとんどは「マクロ分析」です。 マクロ分析は、多くのデータを元にして判断を下しますので、全体の傾向が掴みやすい、データ量が多ければ多いほどノイズが減るなどの特徴がありますが、逆に個別の一人一人に寄り添うことには向いていません。極端な話し「サイトに来た人」全てを十把一絡げにまとめて分析することになります。 もちろん、やり方次第でもっと細かく分類した分析を行うことはできます。例えば「どこからやってきたのか?」「どのページにランディングしてきたのか?」「どんなキーワードや広告をクリックしてやってきたのか?」などを元に、アクセスしてきた人を分類し、それぞれに対して、最適な対応を行うことはできます。 とは言え更に細かい、例えば1人ひとりにフォーカスした分析を行うことはほとんど出来ません。限界があります。 では、ここはもう諦めるしかないのでしょうか。と言うとそんなことはありません。ここで活躍するのが「ミクロ分析」です。 ミクロ分析とは? ミクロ分析とは、個別のユーザーひとりひとりに目を向け、そのユーザーがサイトの中でどんな動きをしているのかを観察し、それを分析して改善のヒントや顧客理解を深めるものです。いったいどんなページに来て、どんな風にサイトを巡回して、最終的にコンバージョンに至らなかったのか、その流れを見ていくことで、どうしたらもっとコンバージョンしてもらえるかを考えていくんですね。これがミクロ分析です。 ユーザーの価値観が多様化している現在、いかにひとりひとりの趣向やニーズに合わせたプロモーションを出来るかどうかが非常に重要です。その上でミクロ分析が大事なんですね。 2. メールマーケティングではミクロ解析がやりやすい (ミクロ分析を応用してメルマガ読者をプロファイリング、個々に合ったマーケティングを行おう) メールマーケティングが面白いのは、このミクロ分析と親和性が高いということです。 例えば 名刺のデータを相手の同意の上でリストに加えて配信している...
February 27, 2015
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第6回:メールから集客したユーザをどうコンバージョンに結びつけるか?
さて今回は引き続き、メールマーケティングのステップについて追いかけていきます。前回までで、以下の図の「リンクのクリックなどのアクション」のところまで行きました。 まだ未読の方は、まずは連載の最初からご覧ください。 目次:中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 前回:中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第5回(後半):反応の良いコンテンツの作り方と、計測の手法とは? 改めて前回の大事な部分をまとめます。メールを読んでどのような気持ちになったかを計測するために、パラメータを付けたリンクを設置し、そのクリック率からプロファイリングすることが重要です。また、そのリンクは、細かい心理変化を知るためにも、最低三種類程度は用意しておいた方がよいです。 それを受けて今回は、メールからあなたのサイトに入ってきたユーザーを、どのようにコンバージョンに導いていくかの部分をお伝えします。 ■サイトに集客して、すぐに帰ってしまったら意味が無い メールによってサイトに誘導することは重要です。いわゆる集客です。しかし、集客それ自体はスタート地点に過ぎません。大事なのはその後です。何らかの興味を持ってサイトに来てくれた人が、その後も興味を持ち続け、最終的にビジネスの目標であるコンバージョンに至ってくれるかどうかですよね。どんなにたくさんメールが開封されて、どんなにたくさんサイトに誘導できたとしても、それが売上などの目標に対してインパクトを与えていなければ意味がありません。 開封率やリンクのクリック率は、あくまで「サイトに連れてくるまでに相手の興味を引きつけられたか、相手を動かせたか」の指標であり、成果と相関している指標ではありません。つまりは、サイトに来たあとの行動もきちんと評価しないとメールマーケティングでは意味が無いということです。よくある失敗例としては「たくさんサイトに連れてくることができたけれども、90%が1ページだけ見て直帰してしまった」という状況です。これでは、せっかく連れてきた意味がありませんよね。ケースによっては意味が無いどころかマイスナスになることもあります。 ■サイトに来たことがむしろマイナスになるケースとは? 想像してみて下さい。あなたがDMやチラシをみて、しっとりとした雰囲気に惹かれて、とあるレストランに行ってみたとします。そのドアを開けたら、静かでゆったりとしたレストランかと思っていたのに想像以上に騒がしい。しかも店員がガチャガチャ動き回っていて落ち着きのある雰囲気とはとても言えない…。もしかしたら入らずに帰ってしまうかもしれませんし、ここまで来たのだからと入るかもしれません。しかし、おそらくもう二度と来ることはないでしょう。 サイトに来るということは嬉しい半面恐ろしい瞬間でもあります。なぜなら人間一度嫌いになったものは次からどんな魅力的なオファーを提示されたとしても、拒否するようになるからです。 子供がピーマンを一度食べて苦いと感じたら、人によっては大人になっても食べられないように、最初に感じたユーザーエクスペリエンスは、その人に非常に大きな印象と影響をあたえるのです。 これをメールマーケティングに置き換えてみましょう。まず、あなたが毎週メールマガジンを発行しているとします。これはまだ距離が遠い段階ですので、多少内容が予想と違っても意外と読み続けてくれます。どうせメールだしという良くも悪くもあまり期待していない心理状態にお客さんはあるからです。期待していない人は、失望も少ないのです。 しかし、一度サイトに来訪した人は違います。期待値が高いのです。 自分たちが期待していたような内容が無かったり、デザインやインターフェイスが良くなかったりすると、それが原因で帰ってしまうとその人が再度来てくれる可能性は殆どゼロになってしまいます。 ■メールマーケティングにおいてサイト初回来訪はものすごく大事かつ繊細 メールマーケティングにおいて、このメールからサイトへユーザーを受け渡す瞬間が大きな肝となります。ここでスムーズにサイトの中を読んでくれるかどうか、と言うことがおそらくメールマーケティングのフローの中で最も気を使うところです。なので、配信後は開封率やクリック率もさながら、そのメール経由で来た人の「直帰率」や「コンバージョン率」「平均ページビュー」「平均滞在時間」などは、できるだけ素早く傾向を把握し、マズイと思ったら何らかの対策を打てるようにしておくことが重要です。 毎回の配信ごとにチェックするのもいいのですが、リストを分割して配信することができル機能があれば、まずは全体のうち一部のユーザーに試しに送ってみて、その反応を見て残りをそのまま送るのか、それとも手直しするのかを決めることができます。PDCAサイクルの間隔をかなり狭めることができます。...
February 3, 2015
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第5回(後半):反応の良いコンテンツの作り方と、計測の手法とは?
さて、前回に続いてメールマーケティングのステップを解説していきたいと思います。前回をご覧になっていない方はぜひご覧ください。 →中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第5回(前半):反応の良いコンテンツの作り方と、計測の手法とは? 今回は後編として、その先の反応計測についてお伝えします。改善のサイクルを回すためには、きちんとその反応を計測して悪化しているのか良くなっているのか、わかるようにしなければなりません。 相手がアクションを起こしてくれたかどうかを、どう判断すればいいの? 前回の記事で書いたような流れでメールマーケティングをスタートさせたとして、、それが本当に相手の心を動かしてアクションに繋がっているのかどうかを、どのように判断すればよいでしょうか。 メールを開いたかどうかや、何時に開いたかも重要です。HTMLメールであれば開封した時が測定できますので、誰がいつ開封したかもわかります。 ただ、開封率はあくまで「開けたかどうか」なので、内容を読んだのか、内容を読んで何か気持ちが変わって、アクションを起こしてくれたのかはわかりません。 そこで活用できるのは「メール内のリンクのクリック率」です。 メールの中に「相手がこういう気持ちになったらこのリンクをクリックするだろうな」というリンクをいくつか入れておき、そのクリックされやすさを判断基準にするのです。 この時、いろいろなリンクを置いておくとよりよいです。なぜよいかというと、例えば資料請求がほしい、あるいは問い合わせがほしいからといって、資料請求や問い合わせフォームのリンクしかないと、細かい気持ちの変化に気づけなくなってしまうからです。 資料請求や問い合わせは敷居の高いものですから、ある程度その気にならないと、お客さんはクリックすらしてくれません。しかし、例えば「このサービスを受けた人の事例を詳しく掲載しています」や「サービスでよくあるご質問はこちら」などであれば、ちょっとサービスに興味があるかな、といった人でもクリックしてくれます。 こういった、緩めのリンク先を混ぜておくことで、細かい心理変化をできるだけ拾えるようにすることが大事です。目安としては最低でも三段階程度は欲しいところです。 それによって、そのメールでどれくらいお客さんのアクションを誘発できたのかが分かってきます。Benckmark Emailであれば、URLごとのクリック数などがわかりますので一目瞭然です。 それによりマーケティングの仕組みの改善策が浮かんできます。例えば「資料請求への誘導はあまりクリックされていないけれど、無料レポートは結構クリック数が多いな、だとするとメールからは無料レポートへの誘導に絞って、無料レポート内から資料請求や問い合わせにつなげるように、ステップを増やしてみようか」といった導線、あるいは「このメールを読んでいる人は商品Aより商品Bの方が興味があるんだな、だったら商品Bをこれからは推していこう、ないし、商品Aに興味がある人と商品Bに興味がある人を別のリストにして、それぞれに合わせたメールを送るようにしよう」なんていうこともできます。 反応を良くしていくためにはとても大事なんですね。 パラメータを付けて計測可能に そして、これを行う上で根本的に重要なのが「サイトに入っているアクセス解析ツールで、メールから来た人が判別できるようにしておくこと」です。 これはアクセス解析の話になりますが、メールからのアクセスは「参照元なし(ノーリファラー)」という扱いになります。つまり、どこから来たのかわからない状態になってしまうのです。...
January 17, 2015
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第5回(前半):反応の良いコンテンツの作り方と、計測の手法とは?
さて、前回に続いてメールマーケティングのステップを解説していきたいと思います。前回をご覧になっていない方はぜひご覧ください。 メールマーケティングの指標を理解する 前回は、一番最初のステップ「メールを開封する」という部分について解説しました。今回は2つ目の「メールからアクションを起こす」です。 ではその前に4つのステップのおさらいです。 メールマーケティングの基本的な4ステップとは以下の通りです。 1. メールを開封する 2. メールの中でリンクをクリックするなどアクションを起こす 3. サイトに移動したあと閲覧を開始する 4. コンバージョンする 今回は2番の前半。具体的には「そもそもメールをなぜ送っているのか?」というメールの内容にもつながる考え方の部分を、具体的なサンプルと一緒にお伝えします。次回は後編として、その先の反応計測の話に入っていきます。 ・メールを読んでもらうことが目的ではない メールをマーケティングの手段として活用する場合、その目的は決して「メールを読んで貰う」ことではありませんよね。その後ろにある「メールを読んでもらって○○してもらう」あるいは「メールを読んだ結果○○な気持ちになってもらう」というアクションを起こすことが目的です。 メールを定期的に送るからには、きちんとビジネス上の成果に繋がらなければなりませんよね。ボランティアで情報提供をしているわけではありません。まずはとにかくこの意識を持つことが重要です。なぜ意識を持たなければならないかというと、そうしないと「世間話」や「書きやすい話」が多くなってしまい、ただのルーチンワークでしかなくなってしまうからです。 企業ブログのよくある失敗例と同じです。 会社の忘年会の話をただ書かれても、その日の昼ごはんが美味しかった話を書かれても、それを読んだ人をビジネス的な成果に向けて、動かすことはできません。そうではなく、メールを通じて「見込み客と定期的に接触し」「見込み客の中で印象に残り」「見込み客に狙うアクションを起こしてもらう」ことが目的なのです。 ・何を送るかはそこから逆算して考える...
January 15, 2015
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第4回:メールマーケティングの指標を理解する
ここまで3回を通じて、メールマーケティングの重要性や必要性、最初の一歩を踏み出すためのメールマーケティングの「守破離」について、お伝えしてきました。そして今回からは、実際にメールマーケティングを行っていく、その基本的なステップに入っていきます。 私自身、オウンドメディアとしての自社メディアをいくつか持っており、そこからサービスにつなげるための定期的接触ツールとしてメールを活用しています。その辺りの実際のマーケティングロジックの話も加えながら、この連載は進めていきます。ですので、途中から読んでいる方はぜひ、最初から順番に読んでいくことをお勧めします。 第1回:メールは死んだ?そんなことはない。 第2回:メールマーケティング最初の一歩は顧客の理解から 第3回:「思いつかない時は他社に学ぼう」 メール配信から成果につながるまでの流れを把握する ではまず、最初にメールを配信するというところからいきましょう。、どのように最終的に狙った成果にたどり着くのか、そのイメージについてです。メールマーケティングは「マーケティング」ですので、きちんと「仕組み」を作っていかなければなりません。そうでなければただ場当たり的にDMを送っているのと変わりません。そのためには、仮説を立てて実行し、計測すべき「指標」をおさえてPDCAサイクルを回していく事が必要です。そしてこの「指標」が重要で、これはWebマーケティングの世界ではKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とも呼ばれます。KPIが悪化しているか良化しているかによって、今行っている施策の良し悪しを決めるんですね。言ってみれば航海の中での羅針盤・GPSみたいなものです。この指標を見ながら、どうしたら集客から成約までのマーケティングロジックができあがるかを、試行錯誤しながら考えていくわけです。 では、その前提でメールマーケティングの基本的な流れは一体どんなものなのでしょうか。そして、どんな指標を見ていけばよいのでしょうか。それを表したのが以下の図です。下の図表を御覧ください。おおまかにメール配信からビジネス上の成果までの流れを図式化したものです。 大きくこの4ステップを意識することをまずはお勧めします。もちろんもっと細かく見ていく必要がないわけではありませんし、これに当てはまらないこともあります。ただ、これは、あくまでこれからいろいろなことをおさえていくための基本パターンです。最初の一歩としてまずはこの図表をご覧ください。 4ステップのサンプルストーリー この図には4つのステップがあります。それぞれは下記の通りです。 1. メールを開封する 2. メールの中のリンククリックなどのメール内でのアクション 3. サイトに移動したあと閲覧を開始する 4....
December 22, 2014
中小企業が今押さえるべきメールマーケティングの基礎 第3回「思いつかない時は他社に学ぼう」
第1回、第2回とメールマーケティングが相変わらず重要であるということを、その背景にある心理的理由からお伝えしてきました。また、相手を動かすメールを送るためにはまずは、顧客理解が重要であり、いかにして「受け入れられるか」が最初の一歩として重要だということもお伝えしました。まだ未読の方はぜひ第1回第2回も御覧ください。 第1回:メールは死んだ?そんなことはない。 第2回:メールマーケティング最初の一歩は顧客の理解から それではいざ「自分たちもメールを活用してマーケティングを行っていこう」と思ったとします。承認も降りたとします。しかしそのままスムーズにメール配信までたどり着けるかというと、残念ながらそんなケースはまれです。 メールという媒体は少々特殊、担当者育成も含めて考えることが大事 初めてメールマーケティングに取り組む企業の場合、多くのケースで「と言っても、一体何を書けばいいのだろう、どういうふうに書けばいいのだろう、何もイメージが湧かない」という壁にぶつかります。 イメージが全く沸かない、んですよね。 Webサイトのコンテンツは作ることができるのに、メールとなると…というケースも少なくありません。私もよくコンサルの中で出会います。 しかし、まずお伝えしたいのは、それは仕方のない事だということです。 メールマーケティングは、Webサイトでコンテンツを書くのとは異なり、心理的側面では、送る相手とのOne to Oneマーケティングに近いものです(実際は1対多ではあるのですが)。そしてこういったパーソナルな形のメッセージを作ることに慣れている人は、なかなかいないのです。したがってメールマーケティングを始める場合は「適任者を探して、育てていきながら成果につなげていく」という流れになることが多いですし、さらに言えば、それが中長期的にも最も良いです。社内にナレッジも残りますので(なので、後述いたしますが、担当者の属人的スキルにならないように注意してくださいね) まず、誰を担当者として育てるのか、適任者を探す では、誰に白羽の矢を立てればよいのでしょうか。 それは普段から誰かにメッセージを送っている人です。ただ、メールやメッセンジャーなどという短文ではなく、もっとしっかりした文章を送っている人です。 例えば、毎月DMを自社で作っている担当者であったり、社内報を書いている担当者であったり、あるいはお客さんのフォローに自筆の手紙をツールとして活用している営業担当者などは、少しのトレーニングで書けるようになる可能性が高いですね。 セミナーで登壇が多く上手な人や、営業マンで話しの持って行き方が上手い人(いわゆるトップ営業マン)も、それを文章に落としこむプロセスに慣れれば、書ける可能性があります。マーケティングとセールスの関係を考えると実は一番いいのはこのパターンです。他の営業マンの育成にもつながりますしね。 なのでまずは、社内を見渡して、育てていく候補者を探して下さい。即戦力である必要はありません。ただ、まったくの真っ白なところから育てるよりは、先ほどのような素養がある人の方が圧倒的に成果を出すスピードが違います。なので、探してみてください。 その担当者をどう育てるか? では担当者を決めたとして、そこからどうすればいいのでしょうか。いきなり「じゃあ毎週火曜日の8時30分にメールを毎週お客さんや見込み客さんに送るから、よろしくね」では、うまくいかないのは目に見えています。...
November 30, 2014